子供の未来応援基金 第5回未来応援ネットワーク事業
地域力を生かした貧困家庭の親と子どもの未来を育むための伴走型支援
2021年度
事業の概要
1.実施した事業の目的 貧困の連鎖の解消には、親と子どもが相談に来ることを待つのではなく、潜在的な支 援ニーズをつかみ、「支援を届ける」姿勢で積極的にアウトリーチしていくことが求めら れています。そこで訪問相談支援を中心とし、親と子どもとに伴走し寄り添いながら、 継続的に関わり、世帯に様々な支援を届け、基礎的な生活をまず立て直し、つながり や信頼関係を築くことを中心に、また親と子どもの主体的な学びの場を体験活動やオ ンライン上で提供することで地域との関わりの機会が増え、親は新しい仕事に就くこと ができ、子どもは様々な学びの習慣が定着することで将来の夢や目標が定まり貧困を 抜けだすことができる社会を実現することを目的として実施しました。
2.事業の必要性 今までの貧困世帯の学習支援を通して、継続した学習につながらない要因が大きく5 つあると考えています。
① 子どもへの支援だけでは、家庭環境や生活スタイルが変わらない。
② 親の収入が低いままで、衣食住のニーズを満たすことができない。 ③ 子どもが将来への夢や目標が持てない
④ 安価で安心して学べる環境が近くにない。
⑤ 一緒に学び遊ぶ地域の仲間がいない。 上記の課題を解決することを目的に事業を実施し、貧困世帯の親や子どもがともに夢 や希望を持てる社会、頼れる大人と、身近なロールモデルが近くにいて、助け合いな がら安心できる居場所がある地域づくりを実現していきたいと考えています。
3.当初の数値目標
柱1.家庭訪問による相談及び生活支援サービス提供 随時 10 人/月×2 回×8 ヶ月=160 人
柱2.宮崎みらい塾 オンライン教室 毎日 20 人/月×8 ヶ月=160 人
柱3.宮崎みらい塾 夢見つけ塾の開催 月 1 回 20 人/月×5 ヶ月=100 人
柱4.メンター・ファシリテーターの養成講座 計5回 10 人×5 ヶ月=50 人
柱5.こども支援宅配便 月 2 回 30 人×8 ヶ月=240 人
柱6.報告会の開催 1回 50 人
4.実施時期 令和 3 年 4 月~令和 4 年 3月
事業内容の詳細
こども支援宅配便【新たな取り組み】
コロナ禍で、集合しての子ども食堂の開催が難しい状況の中で、配布場所を設定し、食料や生活に必要な衛生用品、文房具などの提供支援を行う。
(1)時期 8月~3月 月2回
(2)場所 当事務所、みやざき教育支援協議会、ふれあいサロンでの配布、自宅等への宅配
(3)対象者層・人数 30人×8ヶ月=240人
(4)連携団体名・役割 NPO法人宮崎21高齢者福祉研究会、NPO法人みやざき教育支援協議会、educolabo:対象者の紹介、運営支援
(5)内容 協賛企業等によるスナック、保存食、文房具用品等の寄付集めから、配送を実施。拠点配送および指定場所宅配送。ボランティア学生による配布。各関係事務所での配布。またNPO法人等との連携により当団体事務所所有の絵本や児童書の貸し出しの実施。
メンター・ファシリテーターの
養成講座・ネットに対応できる人材の育成
ネットに対応できる人材育成。貧困の連鎖解消を視野に、潜在的な支援ニーズをつかみ、「支援を届ける」姿勢で積極的にアウトリーチしていくためのスタッフを養成することを目的とする。
(1)日 程 2021年6月26日、7月10日、7月24日(全5講座)
(2)会 場 宮崎市内公共施設
参加者述べ数 77名
〇第1回 6月26日(土)13:30~14:40
会場:宮崎市男女共同参画センター パレット
参加者:21名、講師2名
テーマ:貧困問題と貧困の現状 ~子どもの貧困について~
①「子どもの貧困対策について」
講師/宮崎市子ども未来部 子育て支援課:池田和浩氏
②生活保護と生活困窮者支援制度
講師/宮崎市福祉部 社会福祉第一課:松尾優輝氏
※宮崎市内における、貧困の現状と支援制度等の学び
宮崎みらい塾
オンライン教室・居場所支援
宮崎みらい塾
夢見つけ塾の制作動画
宮崎わけもん防災ネットワークに取材、撮影、編集を依頼し、高校生・大学生の手によるコンテンツ制作を実施した。